アイドルジャパン スピークボード
アイドルジャパンが発売したスピークボードですが、NECのPC-98GSやPC-9801-73より先に登場したと言うことで、PC-9800では最初にYM2608を搭載したサウンドボードになるようです(開発はエム・エス・アイ)。
サウンド機能はYM2608(FM音源6音/SSG音源3音/リズム音源6音)、ADPCM録音/再生、SOUND BIOS搭載という仕様になっています。
このボードは発売時期によってはメーカーが異なり、「アイドルジャパン」 → 「エム・エス・アイ」 → 「アルファデータ」となっていたり、基板のパターンを手直しで修正や改修したボードもあるようです。
ちなみに、パッケージには「MIDIインターフェースボード搭載可能」と書かれていますが、どんなものなのかは見たことがありません。
基板の型番:MSI YM2608A BOARD
対応機種
NEC PC-9801シリーズ
EPSON PC-286/386シリーズ
音源チップ
音源チップのYM2608。
背面側
左からJOYSTICK、EMS、ライン入力 右/左、ライン出力 右/左 、リヤー、サラウンドVR(ボリューム調整)
JOYSTICKはATARI仕様でMSXのジョイパッドが使えます。
EMSはショートプラグを差込むとSOUND BIOSが切り離されます。
ボリューム調整は動作中に弄ると「火を噴く」などの情報があったので、怖くて確認できず……。
ジャンパーピン
ジャンパーピンの数字はマニュアルを参考にしていますが、基板の数字と異なる部分もあるようです。
PC-9821に実装するなら工場出荷時の設定でOK。
@ROMスイッチ(JP1)
工場出荷時の設定
ROM切離し
AI/Oポートスイッチ(JP2)
0188H/018AH 工場出荷時の設定
左がマニュアルで右が基板の数字となっています。
マニュアルだと2が0188H/018AH、1が0088H/008AHという感じで書いてあります。
0088H/008AH
B(JP3)
ピン無し
C割り込み設定スイッチ(JP4)
INT5 工場出荷時の設定
左がマニュアルで右が基板の数字となっています。
INT0
INT4
INT6
Dサラウンド(JP5/JP6)
OFF 工場出荷時の設定
ON
このサラウンド設定は初期型には無く、後から追加されたそうです。
サラウンドをOFF(無効)にできない初期型は、ラインの入出力にノイズが入る問題があったようです。
ドライバ/ソフト
5インチのフロッピーディスクで音色エディタやADPCMソフトが付属し、発売時期によってはタイトルが異なりますが、ゲームの体験版も付属していたようです。
これらの付属ソフトが揃っていれば、スピークボードの機能を直ぐに体験することができます。
ゲームソフト
体験版の一つに日本ファルコムのロードモナークがあり、これはスピークボードの性能をアピールしたソフトにもなっているようですが、何故か製品版ではPC-9801-26Kのみ対応とグレードダウンしています。
なので、ただの体験版ではないことになります。
動作確認
【MS-DOS 5/6】
靈異伝 OK
封魔録 OK
夢時空 OK
幻想郷 OK
怪綺談 OK