YAMAHA SOUND EDGE(SW20-98)
音源チップを開発・製造するYAMAHA(ヤマハ)がPC-9800用に発売したSOUND EDGE(サウンド・エッジ)になります。
YM2608(OPNA)、YMF278(OPL4)、AD1848(WSS)、YSS205(DSP)搭載で、FM音源は86音源となっていますが……。
基板の型番:YAMAHA SW20-98
動作環境
CPU:i386 33MHz以上(i486 33MHz以上推奨)
メモリ:8MB以上
ハードディスクドライブ:10MB以上の空き容量が必要
OS:MS-DOS 5.0以上、Windows 3.1以上
対応機種:PC-9800シリーズ
仕様
【ドライバ】
PC-9801-26KやPC-9801-86は実装するだけでDOSゲームの音を鳴らせますが、このSOUND EDGEは実装しただけではかすかなノイズ程度の音量しかありません。
音量を上げようにもボードには音量調整が無く、音を出すには付属のドライバをインストールする必要があります。
なので、中古・ジャンクでボードだけ手に入れても使えないことになります。
【FM音源】
YM2608搭載ということで86音源になるはずですが、設計からして26音源の間違いでは?と指摘されています。
【FMとSSGのバランス】
他のホームページでも書かれていますが、NECのサウンドボードと比べてFMとSSGの音量がかなり違い、ゲームの曲が変わった感じで演奏されます。
具体的にはSSGの音量が大きすぎるということで、DOSゲームや東方旧作を一度聴いただけで「バランスがおかしい」と分かるくらいです。
【MIDIコネクタ】
MIDI IN/OUTがありますが、I/Oアドレスの違いからRolandのMPU-401との互換性はありません。
【YSS205】
これは音にエフェクトをかけれるチップで、DOSコマンドを使ってコントロールすることも可能のようです。
【PCM】
PCM音源は仕様が違うため86PCMと互換性はありません。
YAMAHA自ら開発したサウンドボードですが、FM音源が珍仕様となっているようです。
これはDOSゲームの音を鳴らすというより、コレクター向けに近いサウンドボードかもしれません。
音源チップ
FM音源はYM2608、PCM音源はAD1848が使われています。
背面側
左からJOYSTICK、MIDI IN/OUT、OUTPUT、INPUT CD/LINE/MIC
JOYSTICKはATARI仕様なのでMSXのジョイパッドが使えます。
設定
@ディップスイッチ(S1)
工場出荷時の設定
ベースアドレス/サウンド/OPNAの設定
※設定
Aマイクタイプ(J15)
工場出荷時の設定
P2:2極型コンデンサーマイク
P3:3極型コンデンサーマイクまたはダイナミックマイク
BDMAチャンネル(SOUND DMA J11)
工場出荷時の設定
DMAのリクエストとアクノレッジのチャンネルの切り替え
リクエストとアクノレッジのチャンネル番号は同じもので設定
リクエスト = R
アクノレッジ = AK
SOUND機能不使用ならジャンパーソケットを外します
C割り込み(INT J9/J10/J12)
工場出荷時の設定
MIDI:MIDI = 0
SOUND:SOUND = 1 (SOUND機能不使用ならジャンパーソケットを外します)
OPNA:OPNA = 5 (OPNA不使用ならジャンパーソケットを外します)
INT/IRQナンバー対照 | ||||
INT | 0 | 1 | 41 | 5 |
IRQ | 3 | 5 | 10 | 12 |
DRAMソケット
設定ではありませんが、このRAMソケットはオプションのSamplerKit SK-SW20が取り付けれます(現物や画像は見たことが無いです)。
ドライバ/ソフト
画像クリックで拡大
3.5インチのフロッピーディスクが4枚付属し、インストールディスク1に音を鳴らすのに必要なドライバが含まれています。
ちなみにYAMAHAのホームページでは、ドライバは公開されていないようです。
※ドライバのインストール
動作確認
【MS-DOS 5】
靈異伝 OK
封魔録 OK
夢時空 OK
幻想郷 OK
怪綺談 OK