SNE LITTLE ORCHESTRA




SNEが発売した26音源ボードのLITTLE ORCHESTRA(リトルオーケストラ)です。
同社が発売したSOUND ORCHESTRAシリーズは音源チップを2個搭載していますが、LITTLE ORCHESTRAシリーズは音源チップ1個となっています。

基板の型番:E401=0204=002 LITTLE ORCHESTRA BY SNE


仕様

【基本仕様】

PC-9801-26Kコンパチブルです。

【FM音源の出力】

SOUND ORCHESTRAと同じく曲の演奏が擬似ステレオとなっており、音源の振り分けが右がFM音源/左がSSG音源となっています。

【EMS対応】

EMS方式のメモリを使用したい場合は、ボードのジャンパーピンまたは背面のROMスイッチで切り離し。

【デジタルエコー】

サウンドボードの内部スピーカーで音を鳴らすとリバーブがかかるようになっています。

【対応機種】

NEC PC-9801シリーズ
EPSON PC-286/386シリーズ


音源チップ



音源チップはYM2203で26音源。


背面側



左からROMスイッチ、JOYSTICK×2、MON(RCA出力)、ST(ミニジャック出力)、VOL(内部スピーカー用)

ROMスイッチはOFFにするとSOUND BIOSが切り離されます。
JOYSTICKはATARI仕様なのでMSXのジョイパッドが使えます。
音の出力でMONはモノラル、STは疑似ステレオとなっています。
ボードを引っこ抜くためのノブが無いですが、後の製造では追加されているらしいです。


ジャンパーピン



@ROMスイッチ(JP1)


工場出荷時の設定

通常はこの設定。
マニュアルは6番までありますが、おそらくSOUND ORCHESTRAの使い回しによるミスだと思います。

A割り込み設定スイッチ(SW3-1/3-2)


INT5 工場出荷時の設定


INT0


INT4


INT6

スピーカーの下に隠れているので設定のときは外す必要があります。

BI/Oポートスイッチ(JP2)


0188H/018AH 工場出荷時の設定


0088H/008AH

Cリバーブの設定(JP4)





中 工場出荷時の設定




ジャンパーピンで深さを調整できます。


ドライバ/ソフト

ドライバ/ソフトは無し。
同社からサウンドミュージックやユーティリティソフトなど発売されていました。


LITTLE ORCHESTRAシリーズ

LITTLE ORCHESTRA

LITTLE ORCHESTRA L

LITTLE ORCHESTRA RS

LITTLE ORCHESTRA SS

LITTLE ORCHESTRA LS

LITTLE ORCHESTRA FELLOW

LITTLE ORCHESTRA MATE

26音源ボードとして見ると、「SOUND ORCHESTRAシリーズ」と「LITTLE ORCHESTRAシリーズ」は変わりが無いです。
SNEは多くのPC-9800用サウンドボードを開発していましたが、YM2608を搭載した86音源ボードは作らなかったようです。


動作確認

【MS-DOS 3.3/5/6】

靈異伝 OK
封魔録 OK
夢時空 OK
幻想郷 OK
怪綺談 OK


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