FreeDOS(98) のインストール




PC-9821にFree OSのFreeDOS(98)をインストールしてみたページです。
このOSは[2001-2005][2016]があり、前者は更新がストップした旧バージョンなので、引き継がれた後者のインストールとなります。

※このインストールは、ある程度のパソコンとMS-DOSの知識があるユーザー向けになります。


用意するパソコン

【Windowsパソコン】

3モード対応のフロッピーディスクドライブ(以下FDD)を接続したWindowsパソコンを1台。
フロッピーディスク(以下FD)のフォーマット、FreeDOS(98)のダウンロード、システムディスク作成などの作業になります。

【PC-9800】

FreeDOS(98)をインストールしたいPC-9800を1台。
この説明で使用すPC-9821は、FDDとハードディスクドライブ(以下HDD)が1台となっています。


システムディスク作成の準備

【フロッピーディスクのフォーマット】



WindowsパソコンでFD2枚を1.2MBでフォーマットします。
1枚はシステムディスク用2枚目はファイル転送用とします。

FDDについてはこちらを参考。

Windowsパソコンで1.2MBのフォーマットはこちらを参考。
この説明では、「[おまけ] フロッピーディスクを 1.2M (2HD) でフォーマットするツール(Windows用)」を使っています。

【FreeDOS(98)のダウンロード】



オペレーティングシステム(OS)のFreeDOS(98)です。
FreeDOS(98)のダウンロードはページ内の「FreeDOS(98)起動ディスクイメージ」のところから、「FreeDOS(98)起動フロッピーディスクイメージ(2HD&1.44M)」を選びます。
ダウンロードしたファイルを解凍すると、fd98_2hd.imgfd98_144.imgの二つのディスクイメージがあり、この説明ではFDを1.2MBでフォーマットしているので、fd98_2hd.imgを選びます。
1.44MBでフォーマットした場合はfd98_144.imgになります。

URL:http://bauxite.sakura.ne.jp/software/dos/freedos.htm

【RawWrite for Windowsのダウンロード】



FDにディスクイメージ(fd98_2hd.img)を書き込むのに使います。
RawWrite for WindowsのダウンロードはWindows用のrawwritewin-0.7.zipを選んでください。
Windows XP時代のソフトですが、Windows 10(64bit)でも使えた事を確認しています。
もし、「起動しない」や「起動はするが何か動作がおかしい」となったら、実行ファイルを互換モードで試してみてください。

URL:http://www.chrysocome.net/rawwrite


システムディスク作成(Windowsパソコン)



FDDにフォーマット済のFD(ライトプロテクトは書き込み可能)を1枚挿入して、RawWrite for Windowsを起動します。

@Writeのタブが選択されていること。
AFloppy driveはFDDが認識していること(認識していない場合は空白になっています)。
BImage fileはディスクイメージ(fd98_2hd.img)を開きます。
CNumber of copiesは書き込む枚数で、この説明では1枚なので1に設定。
Dここまで準備がOKであれば、Writeボタンをクリックするとディスクイメージの書き込みが始まります。



書き込みが終わってImage successfuiiy written.のメッセージウィンドウが出ればOKです。


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念のためFDDのアイコンを開き、書き込んだFDが開ける & ファイルがあることを確認します。
フォーマットされていませんなどのメッセージウィンドウが表示された場合は、書き込みが失敗したことになります。



ファイルの確認ができたら、システムディスクの方はライトプロテクトを書き込み禁止にしておきます。
これでシステムディスクの作成は終わりです。


FreeDOS(98)のインストール(PC-9821)

 

ここからはFreeDOS(98)のインストールになります。
PC-9821のFDDに作成したシステムディスクを挿入してから電源を入れます。


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FDDがシステムディスクを読み込み、この画面が表示されたらOKです。
FDで起動しているので、コマンド入力ができる状態になるまでちょっと時間がかかります。


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コマンド入力ができる状態になったら、キーボードでDIR /Wと入力してEnterを押し、システムディスク内にBTNPART.EXEがあることを確認します。
確認ができたらBTNPART.EXEと入力してEnterを押します。


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BTNPART.EXEを実行するとHDDの初期化になります。

1.初期化するディスクのDA/UAの入力。
この説明では80なので、それを入力してEnterを押します。

2.ハードディスク内にFreeDOS(98)用のDOS領域の作成。
キーボードのYを押します。

3.ディスクの領域名を指定。
何も入力せずにEnterを押すと自動でFreeDOS(98)となります。

4.IPLの書き換え。
他のMS-DOSや拡張起動メニューがインストールされていたら、この設定が出るようです。
非推奨となっているのでNを入力します。

5.DOS領域が作成されたら、システムディスクを挿入したままPC-9821を再起動します。

 

再起動でコマンド入力ができる状態になったら、HDDにシステム転送します。
この状態ではドライブAがシステムディスクの入ったFDDドライブBが転送先のHDDなので、SYS B:と入力してEnterを押すとシステム転送が始まります。
転送が終わってコマンド入力ができる状態になったら、FDDからシステムディスクを取り出してPC-9821を再起動します。


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再起動で、この画面が出ればインストール成功になります。
新しい日付・時刻の入力を求められますが、この説明では設定はしないので何も入力せずにEnterを押します。
コマンド入力ができる状態になったら、FreeDOS(98)のシステムディスクを丸ごとHDDにコピーするか、別のドライバを組み込むなど環境を作ってください。


FreeDOS(98)の付属ドライバを使った環境設定の例



EMM386.EXE ← メモリ管理
HIMEMX.EXE ← 拡張メモリ(XMS)を使用可能にする
MEM.EXE ← メモリチェック

システムディスクに上記の三つファイルがあります。
これらをFreeDOS(98)がインストールされているHDDのルートディレクトリへ転送します。

 

システムディスクにあるFDCONFIG.SYSを一度Windowsパソコンへコピーして、それをメモ帳で開いて上記のように編集します。
このFDCONFIG.SYSはCONFIG.SYSと同じになります。
編集したらファイル転送用のFDで、FreeDOS(98)がインストールされているHDDのルートディレクトリに転送します。

 
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四つのファイルを転送したらPC-9821を再起動します。
再起動でコマンド入力ができる状態になったらMEMでメモリチェックして、メインメモリが空いていることを確認できればOKです。


VEM486を使った環境設定の例

こちらのページを参考。



メモリチェックはシステムディスクに付属しているMEM.EXEを使用。

 

CONFIG.SYSの編集内容。

 
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四つのファイルをFreeDOS(98)がインストールされているHDDのルートディレクトリへ転送して、再起動したらメモリチェック。
VEM486の方は若干メモリの空きが多くなります。


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