PC-9800シリーズ


PC-9800シリーズは、日本電気(NEC)が開発・販売していた独自仕様のパーソナルコンピュータ(以下パソコン)です。
格安のPC/AT互換機が登場するまで、日本国内をほぼ独占していたパソコンであり、様々な分野で使われていました。
互換機であるEPSON PCシリーズについては、こちらのページへ。


PC-9800

【機種について】

 

PC-9800シリーズは機種・型名が多いですが、基本は初代のPC-9801上位互換のPC-9821ハイレゾモード搭載のPC-H98があり、東方旧作をプレイするならPC-9821を選びます。
このPC-9821にも様々なラインナップがあり、東方旧作をプレイするなら手に入りやすい98MATE Xや98MATE VALUESTARがお薦めになります。
ただし、一部でスペック不足の機種もあるので注意です。
他には、FM音源を標準搭載している98MULTi CanBeをお薦めに挙げるユーザーもいます。
注意として中古・ジャンクを買う場合は、前の所有者が中身を弄ってスペックが変更されていることもあれば、パーツが抜かれていることもあります。

【PC-9801】

PC-9800シリーズで最初のモデルで、東方旧作がプレイ可能な機種はあります。

【PC-9821】

98MULTi

98MATE A

98MATE B

98MATE X

98MATE R

98MATE VALUESTAR

98MULTi CanBe

【PC-H98】

PC-9800の解像度は基本640×400ですが、このPC-H98は1120×750のハイレゾモードを搭載しています。
ソフトが対応していれば高解像度で発揮しますが、東方旧作は対応していないので意味がありません。
通常のPC-98ソフトも動くみたいですが、ディスプレイのコネクタが特殊なので、この機種を選ぶことはないでしょう。


PC/AT互換機またはDOS/V機



時々PC-9800シリーズではないPC/AT互換機で、Windows 95/98が動いているパソコンを「東方旧作が動くPC98」と間違えてしまう方もいますが、PC/AT互換機とPC-9800は仕様が違うパソコンなので、東方旧作は動きません。
見分け方は簡単で、正面フロントパネルにNECのメーカー名PC-9801/PC-9821の表記を確認できればPC-9800シリーズになり、更に背面には詳細な型名が書かれたシールも貼られています。
これらが確認できないパソコンはPC-9800シリーズではないと見ていいです。
PC/AT互換機はIBMが開発したIBM PCがご先祖様になりますが、詳しくは検索して調べてみてください。
OSのWindows 95/98が動いているについては、Appleが開発するOSはMacintosh(現:MAC)でしか動かないのに対して、MicrosoftのOSはPC/AT互換機だけでなく、各メーカーが開発する独自仕様パソコンにも供給しており、

NECのPC-9800でMS-DOS/Windowsが動くように移植
EPSONのEPSON PCでMS-DOS/Windowsが動くように移植
FujitsuのFMRやFM TOWNSでMS-DOS/Windowsが動くように移植

という時代があったなど。
Windows 2000以前のパッケージやディスクには、分かりやすく「PC/AT互換機」「PC-9800シリーズ対応」の表記がありました。


PC98-NX

PC98-NXはPC-9800の次世代として登場したパソコンです。
名称が似ていますが、この機種は上記のPC/AT互換機がベースとなっているので東方旧作は動きません。


動作確認されている機種

【Amusement Makers(旧)公式サイトが確認した機種】

NEC PC-9821Xs
NEC PC-9821La13
EPSON PC-486MS(i486DX2 66MHz → AMD 5x86-P133)

【ZUNが東方Project特集(MAG・ネット)で公開した機種】

NEC PC-9821 Xa7

【レトロデジゲー博や闘会議で展示された機種】

NEC PC-9821 V13

【あそぶ!ゲーム展で展示された機種】

NEC PC-9821 Xa13


キーボードとマウス

 
画像クリックで拡大

キーボードとマウスはPC-9800用を使用します(画像は一例)。
マウスはNEC以外にサードパーティーからも発売されていました。

キーボードコネクタ
PC-9800
マウスコネクタ
PC-9800(角型9ピン)
マウスコネクタ
PC-9800(丸型9ピン)

キーボードとマウスの接続コネクタです。
PC-9821のマウスコネクタは、初期から中期辺りまで角型9ピンが使われていたそうで、それ以降は丸型9ピンになっています。


ディスプレイ

対応ディスプレイのページへ。


CPU

【Intel 486】

Intel 486搭載機種はクロック周波数が66MHz以上であること。

【Pentium】

Pentium搭載機種はクロック周波数が75MHz以上で、100MHz辺りでは快適な動作になります。

【P6マイクロアーキテクチャ】

PC-9800で高性能・高速CPUであるPentium Pro/IIやCeleronでは、動いたとしても動作保証はありません。
また、サウンドボードによっては正常に音が演奏されない場合もあります。


グラフィック(EGC)

東方旧作はEGCが搭載されている機種でないと、まともに絵が描画されません。
EGCとはEnhanced Graphics Chargerの略で、高速描画機能をサポートしています。
PC-9801ではVXから搭載され、PC-9821は標準搭載となっているようです。
設定やドライバのインストールというものは無く、EGCが搭載されている条件だけとなっています。

※EGCが搭載されたグラフィックカードまたは拡張ボードという物は無いので、追加することはできません。


オペレーティングシステム

オペレーティングシステム(OS)はMS-DOS 5以上が推奨です。
ちなみに中古・ジャンクで買うPC-9800は、OSはインストール済みでも再セットアップに必要なシステムディスクが付属していないこともあります。
この場合は、そのインストール済みのOSをフォーマットして、手持ちの正規品を入れ直すのが望ましいです。
また、「操作ミスでドライバやソフトを削除してしまった」や「設定を弄ったらOSが立ち上がらなくなった」というトラブルも起きるので、システムディスクは用意しておいた方が良いでしょう。

PC-9800シリーズ MS-DOS/Windows動作確認のページへ。


メモリ

メインメモリのページへ。


サウンド

サウンドボードのページへ。


MIDI

封魔録のMIDIを鳴らすのページへ。


ジョイスティック/ジョイパッド

ATARI仕様ジョイスティックのページへ。


ディスク/ドライブ

フロッピーディスクドライブのページへ。

PC-9800の起動ドライブについて軽い説明をこちらに載せてあるので、目を通しておいた方がいいでしょう。


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